長田弘『深呼吸の必要』より。。。
2013年 02月 17日
『街の通りで惹かれるのは、街の小さな花の店だ。
その前をとおりすぎて、それまで気づかなかった何かを目にしたようにもおもって、おもわずふりかえってしまうようなときがある。
たとえば、店先の何でもない花ばなをみて、
花ばなのとどめるあざやかな日の色に気づいて、目をあげると、
街の風景の色が微妙に変わってみえるということがある。
店先に黙っておかれている鉢植えの花のために、わすれてしまった記憶の傷口がひらいてしまうこともある。
ある日ふと、昨日までみかけなかった草花に気づく。
季節が変わったのだ。街の季節はいつもいちばん早く花の店の店先から変わってゆく。
花の店の店先には、道をとおりすぎるものの気分を引き止める何かがある。つねに何かしらハッとさせるような、明るいおどろきがあるのだ。』
blossomのイメージとして...。
知人であるブック・コーディネーターの方より、こんな一編の詩を送っていただきました!
2月も半ば。昨日から冷たい風にさらされ寒さは厳しく、
しだいに感覚の無くなる手と指...。
気持ちも凍る思いでしたが...、嬉しいメッセージをいただいて、
あたたかな気持ちでいっぱいになりました!
"長田 弘『深呼吸の必要』"という詩集からの抜粋だそうです。
見開きのページそのまま送って頂いたものなのでそのまま添付いたします。ぜひご覧下さいませ。
この詩から、blossomをイメージして頂けるだなんて、なんて素敵なことでしょう!
感激しています。本当にありがとうございました!